2022年年頭所感

今年の干支「虎」の名古屋帯の画像です。

今年の干支「虎」の名古屋帯の画像です。

新年明けましておめでとうございます。旧年中はたいへんお世話になり、ありがとうございました。「藤井絞」は本日1/5が仕事始めとなります。本年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

昨年末のブログにて書きましたように、2021年は会社にとって、そして自分自身にとって、あまり良い年ではなかったと感じています。コロナ禍の飽きのようなものにはまってしまい、一昨年のような情熱を持って、対応することが出来ませんでした。ですので、今年は一昨年にいろいろ考え、2年間かけて仕掛けたことが花開く年にしたいと考えています。

ということで、2022年のスローガンは【挑戦】とします。今年はコロナ禍が一段落し、経済活動、普段の生活がコロナ禍前の日常に戻っていく年になるでしょう。【挑戦】、シンプルではありますが、日常に戻っていく波を捕まえられるよう、様々な【挑戦】をしていこうと決めました。

昨年12月、「京都カジュアルキモノ展」という企画に初めて出展しました。24社ものの出展者があり、『藤井絞』は1番大きなブースを借り、『はごろ木綿』を中心に展開致しました。数年前よりやっていた別の合同展が無かったことにより出展を決めたのですが、来場される業者様の顔ぶれが、今までと全く違うことに驚きました。そして、まだまだお取引先はあるんだなぁと感じる、大変良いきっかけを頂いた、充実した展示会となりました。これを踏まえ、4月も「京都カジュアルキモノ展」への出展を決めました。浴衣の実需が始まる初夏に向けて、良いタイミングの時期であると感じています。昨年、浴衣の実需時期が盛り上がらなかったことを踏まえると、ここはチャンスの展示会になりそうです。良い結果が出せるよう、しっかり取り組みます。

場所を変える、視点を変える、組合せを変える。新しい取組みをする時に大切なことですが、『藤井絞』は新年早々、様々な展示会に出展致します。まず最初は、1/6,7に恒例となっています「和の風〜東京初市七社合同展」を、日本橋『綿商会館』にて、絹物を中心に発表致します。染、織、帯、小物のこだわりの専門店が集います。毎年、早くから業者様がいらっしゃる会であり、1年を占うスタートの会です。綿商会館の他のフロアでも、京都の様々な会社同士が組み合わさり出展されていますので、いろいろな物が一堂に見られる機会です。業者の皆様、是非お越し下さいませ。

その後すぐの1/8,9、同じ『綿商会館』の別フロアにて、「東京浴衣展」を開催致します。数年前までは、その年の最初の新作浴衣発表は、2月初めの京都だったのですが、「東京浴衣ウィーク」という浴衣を東京で一斉に発表する機会を知り、そこに合わせ、発表するようになりました。例年「東京浴衣ウィーク」は、成人式後、三連休明けの火曜日がスタートになるのですが、その前哨戦の三連休の土日に開催致します。土日の開催は、業者様がお客様をお連れしやすく、仕入れリスクを軽減出来るメリットがあります。コロナ禍で弱くなった浴衣需要ですので、1点でもたくさん販売したい我々と、販売する為の在庫を出来るだけ少なくしたい業者様との思いが合致した、展示会だと言えます。何回も書いていますが「藤井絞」は、直接の小売販売は致しません。必ずどちらかの業者様を介した販売とさせて頂いています。ですので、消費者の皆様も是非お問合せの上、ご来場下さい。心よりお待ちしています。

2回に渡る東京浴衣展の案内状です。

2回に渡る東京浴衣展の案内状です。

引き続き、1/10,11,123日間、『田源』様に場所を変え「kimono mariage」という企画に参加します。こちら、昨年始まった企画でありますが、今年12社に出展が増え、大きくなっています。初出展の弊社としましては、新鮮で楽しいものになるだろうと期待しています。こちらも業者様、消費者様が混在した展示会となりますので、弊社に関しましては「浴衣展」同様のルールで出展しますので、ご了承下さいませ。皆様のお越しをお待ちしています。

「kimono mariage」藤井絞初出展の展示会です。

「kimono mariage」藤井絞初出展の展示会です。

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宣伝ばかりになりましたが、コロナ禍の緊急事態宣言下では、集客の為の告知、宣伝が中々出来ませんでした。今年、どのようになるかわかりませんが、昨年掲げた『リベンジ浴衣』に再び取組みます。そのスタートがこの「東京浴衣展」と「kimono mariage」になります。コロナ禍で、着物や浴衣が着にくい2年間で、業者様におかれましても厳しい状況が続いていたことと思います。今年はその反動で、飛躍の年になれば有難いです。

今年は、一昨年、昨年とお休みしていました「東京キモノショー」、そして昨年秋に開催され、成功裡に終わった「きものサローネ」の両方が開催される予定です。コロナ禍次第ではありますが、お祭りや花火大会なども、開催されるのではないでしょうか。京都に関して言えば「祇園祭」は、『鷹山』という休み山が約200年ぶりに復興することもあり、山鉾巡行が行われることを切に願っております。

様々な展示会、イベントが行われる1年になると思います。「藤井絞」は出来るだけ出展、参加を積極的にやって行きます。【挑戦】はその思いの表れであり、リアル含め、ネットを使った告知や販売も、2年間で培ったものをしっかり実に結びつけたいと思います。

弊社もですが、様々な補助金関係で緩和されていた状況が、今年は補助金の守りがなくなり、これからは何も後ろ盾がなく経営していくことになります。きもの業界に関して言えば、倒産や廃業、統合、買収などが今まで以上に増えてくるようになるでしょう。これからの淘汰に巻き込まれない為にも、常に【挑戦】の心を忘れず、「藤井絞」らしくあり続けたいと決意致しました。

これからも難しい状況は続くと思いますが、今こそ、川上、川中、川下の連携が、より大切です。様々な情報交換を密に行い、きもの業界を盛り上げていく一翼を担えれば、やり甲斐も大きくなります。そんな1年にし、諦めず、腐らず、飽きずに【挑戦】し続けます。

今年も1年、「藤井絞」を何卒よろしくお願い申し上げます。

藤井絞株式会社 藤井浩一

2021年を振り返って

大変ご無沙汰しております。今年のブログも年始と年末と2回の投稿となってしまいました。年末のブログ、なぜか今年は書く気が乗らず、大晦日になってしまいましたこと、ダメだなぁと感じています。

ダメな原因は、2年目のコロナ禍に飽きた自分です。昨年は何か分からないものが来て、それに立ち向かってやろうと決め、いろいろ仕掛け、取り組みました。新しいこともしましたので、楽しく、やり甲斐もありました。しかし、今年は大きく新たな手が打てないまま、1年間を過ごし、まともにコロナ禍の影響を受ける形となりました。いつまで続くか分からない「緊急事態宣言」に、あまり感じてはいませんでしたが、自分の力だけではどうしようもない、どこか諦めムードのようなものがありました。

実は昨年は、5月末の緊急事態宣言解除後の特需があり、結果6月以降、前年度決算の3月までの10ヶ月はそんなに悪くなく、4月からの今年度は何とか持ち直すのではないかと、年始の段階では予想していました。しかし蓋を開けてみれば、ずっと続く緊急事態宣言の慣れのようなものに巻かれ、お客様は、昨年買った浴衣や着物を着る場面が無く、まだ着ていなくて今年は買わずとも良いという雰囲気がものすごくありました。その雰囲気に飲まれた感が、弊社も、多くのお得意先様にもあったように感じています。厳しい現実でした。

そのような状況でしたが、今年は参加しているプロジェクト【59kimono】の10周年ということがあり、参画されている13社の呉服店の【ご当地59kimono】を作る企画があり、大いに盛り上がりました。リピートがとてもたくさん付いたところもあり大変でしたが、多くの皆様に喜んで頂いたと感じています。浴衣商戦が厳しい中、一筋の光明でした。

https://www.facebook.com/59kimonogokkyuukimono/

あと、今年初めから出て来ました【Clubnouse】も、一つのやり甲斐となりました。2月より【きものラジオ・藤井絞4代目が聞く】という配信を、毎週日曜日21時半からしており、過去28回、26名の、着物業界のゲストをお迎えし、様々なお話しをお聞きするということを続けて参りました。そして、7月から10月末までは【きものサローネ2021】の告知の為の配信を続けました。おかげさまで多くの皆様と新しいコミュニケーションを取ることができ、有益に活用させて頂いています。【Clubnouse】、オワコンだと言われてますが、使い方によってはまだまだおもしろいツールではないかと思っています。いつまで続くかですが、まだもうしばらくしようかなと考えていますので、よろしければ下のURLからチェックしてみて下さい。

https://www.clubhouse.com/@shibori529

そして今年は、なんと言いましても、緊急事態宣言解除後に開催されました【きものサローネ2021】です。2年ぶり、そして場所を日本橋より有楽町の「東京国際フォーラム」に移しての初めての開催でした。実行委員として、ZOOM会議を中心に運営を考え、コロナ禍でのイベントの開催に頭を悩ませました。結果、望外の多くの来場者に恵まれ、成功裏に終わりました。大変な状況でしたが、2年ぶりの開催という思い入れもあり、今までで1番充実した手応えを感じた【きものサローネ】になりました。その中で大変お世話になっております「仕立の店 藤工房」様のブースによる販売で、きものサローネ史上過去最高の売上を記録したことは、大変な驚きであり、自信となりました。

きものサローネでは弊社には人手が無かった為、「藤井絞」では早々にブース出展は諦めていました。そんな中、「仕立の店 藤工房」の加藤社長のお取り計らいにより、藤井絞の『はごろ木綿』を全面的にお扱い頂くことになりました。SNSを駆使した告知、且つ、直前のYouTubeによるコーディネート提案など、様々なことを仕掛け、皆様にお伝えし続けました。結果、イベント開始早々より『はごろ木綿』を見たい、触りたいという方が殺到しました。わずか2畳ほどのスペース、それも立っての説明で、こんなにお求め頂けるのか、有難いのと同時に、今までの着物の販売の概念が変わった経験でした。と言いますのも『はごろ木綿』は決して安くなく、むしろ木綿としては、すごく高価な商材なので、普段は座って、丁寧に接客してお求め頂ける販売しかないもの、と考えていました。それが立っての接客で、飛ぶようにお求め頂ける。手前味噌ですが、商品の良さ、強さを感じた瞬間で、とても幸せでした。また、会場にも『はごろ木綿』を着て来て下さる方が多く、たくさんの「良い」という感想を頂戴したことも、大きな励み、自信になりました。コロナ禍の昨年9月に大々的に発表した『はごろ木綿』。1年間で、藤井絞を牽引するヒット商品に育ちました。コロナ禍があったからこそ、注目された商品であり、自宅で洗える、木綿に見えない、そして絹の着心地に近い、という特性が、より光ったのではないでしょうか。お求め頂きました皆様、本当にありがとうございました。

今年のスローガン【常識にとらわれない創造を】でしたが、最初に書いていますようにコロナ禍慣れのようなものに浮かされ、大きな創造は出来ませんでした。年始に書いています「ECサイトの構築」もまだ進んでおらず、全体的に熱が冷めた1年で、振り返ってみると自分自身ものすごく不本意で、スランプと言っていい年でした。そんな中、Facebookには書きましたが、最近、私の2人の師匠がお亡くなりになりました。とても悲しく、切なく、無念です。ほんと、こんなに泣けるのかというぐらい泣きました。お二人には、どんなに感謝してもしきれないほど、愛情と情熱を持って、私を導いて下さいました。その内容はFacebookに記してあります。今年、最高の数の「いいね」を頂いた投稿になりました。URLを添付致します。大変長文ですが、よろしければお読み下さい。

https://www.facebook.com/100002017490678/posts/4811176658959536/

両極なお二人でしたが、総じて言えるのは、お二人とも明るく、前向きで、切替えの早い方でした。仕方がない、さぁ次と。コロナ禍に飽きていたダメな自分を叱咤激励する、師匠の最後の教えだった気がします。

師匠を亡くした私は、先日50歳の節目を迎えました。来年こそは、コロナ禍や他の要因があろうが、跳ね返す気持ちで臨みます。大変お世話になった師匠の教えを胸に、挑戦します。

今年も大変お世話になり、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。来年も「藤井絞」を何卒よろしくお願い申し上げます。尚、新年1月5日(水)より営業となります。

それでは皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。

 

藤井絞株式会社 藤井浩一

 

2021年年頭所感

新年明けましておめでとうございます。旧年中はたいへんお世話になり、ありがとうございました。本年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

今年の年賀状

今年の年賀状

2021年、藤井絞は明日5日より始業しておりますが、一足先にブログをアップ致しました。例年、平日なら4日に年始挨拶回り、挨拶をお受けするのですが、コロナ禍の為、中止とさせて頂きました。年末年始と新型コロナウィルスの陽性者が一気に増え、より強い自粛要請が求められる状況になりましたので、良い判断だったと思っています。新年にはなりましたが、お祭りムードのようなものは何も感じることが出来ず、何か淡々とした新年でした。そんな中でしたが、嬉しいことにきもの業界誌の新年号に取り上げて頂きましたので、その記事を添付致します。一つは「月刊ステイタスマーケティング」と、もう一つは「月刊アレコレ」に掲載されたものです。

月刊ステータスマーケティングの新春トップインタビューにて

月刊ステータスマーケティングの新春トップインタビューにて

「月刊アレコレ」のきもの男子にて

「月刊アレコレ」のきもの男子にて

年末のブログにより、いろいろと振り返りはしましたが、結果「あきらめない」ことにより好転したことが多くあり、挑戦出来た年でした。起こってしまったものをしっかり受け止め、その上で出来る事を考える、最善を尽くすというように努めました。今出来る方法で、そして新しい方法でお客様にアプローチする術も得ました。リモート接客や商品紹介などは、直接会わずとも出来る方法なので、今後も続けて行きます。ご要望のある方は、呉服店様を通じ、ご連絡下さいませ。お待ちしております。

新型コロナウィルスにより、当たり前のことが出来なくなり、変化を求められるようになりました。そして劇的な変化に対応していかないと、どんどん疲弊していく状況に追い込まれる、とても厳しく難しい時代になりました。今までと同じ考え、行動では乗り越えられない難局です。それを踏まえ、藤井絞の今年のスローガンは【常識にとらわれない創造を】と致します。

きもの業界を取り巻く環境は、冠婚葬祭や成人式の中止、きものイベントの中止など、きものを着る機会の減少により、購買理由や意欲も減少しています。至極当然のことで、コロナ禍の中、残念ながら、きものは不要不急のものと言えます。それでも欲しい、着たいと思って頂く方はまだまだいらっしゃいます。特にリモートワークなどで、お家できものを着る方が増え、各種SNSでは、毎日のように着姿をアップされています。Instagramでは「おうちきもの」「おうちできもの」「デーコちうお」などの#タグで検索してみて下さい。では、そういう方々にアプローチする方法は、どのようなものになるのでしょうか。今までと同じようにの展示会は開催しにくいですし、会いに行くことも憚られます。ですので、これまで以上にSNSを中心としたインターネットでの発信が、大きく影響していきます。対面ではない商品紹介をより洗練させて、取り組みます。特に2月初めは「浴衣」の発表会もありますので、新しい発信を試してみたいと思っています。

年末のブログで添付しました「藤井絞の取組み」の中で書いています『BtoBECサイト構築』は、昨年出来ませんでしたので、4月の来年度に向けての課題としてあります。呉服店様とのオンラインでの商品照会により、ピンポイントで商品の選定が出来たり、消費者の皆様へ角度の高い商品提案も可能になるという、画期的なシステムです。新作情報や商品の製作動画配信、商品画像の共有、ブログの配信などをご覧頂く予定です。有料会員にはなりますが、たいへん便利でコロナ禍に対応した新しいシステムにしようと考えています。呉服店の皆様、詳細決まりましたらご案内致しますので、是非ご検討下さいませ。

今年のスローガン【常識にとらわれない創造を】ということでは、今年は様々なコラボ展示会を企画していきます。まず東京初市は例年通りですので、その案内状をご覧下さい。

東京初市案内状

東京初市案内状

そして、その次の週「東京浴衣ウィーク」の112()から14()までの3日間、東京人形町にあります、浴衣メーカーの雄「三勝」様にて、『浴衣合同展』を初めて開催致します。木村株式会社様とも合同なので、3社合同展となります。「東京浴衣ウィーク」にしっかりと当てた時期、又たいへん良い立地にある場所で開催出来ることは、大きな可能性を感じています。お互い浴衣メインで発表しますので、競合や選択もあり、普通はしないと思います。しかし、昨年のコロナ禍による浴衣需要の減退が大きく、同じ方法で発表してもなかなか難しいので、ひとつの挑戦として取り組みます。その案内状です。

東京・京都の浴衣合同展

東京・京都の浴衣合同展

今回のテーマは【リベンジ浴衣】です。コロナ禍で自粛が続いた分、消費に跳ね返った「リベンジ消費」を模しました。これは同業の方で、昨年売れなかった分、2年分販売出来るんじゃないかなという考えを仰った方がいまして、前向きで素敵な考えだなと思い、期待も込めて【リベンジ浴衣】というテーマに致しました。

そして案内状にありますよう、京都2月の浴衣展も弊社にて「三勝」様とご一緒することになりました。これは、昨年12月に弊社にて、5社合同で開催しました『きもの道楽展in京町家』がヒントになりました。お互いの相乗効果で、お客様の往来が多くなり、新しいお取引や未来に向けたお話しなどがあり、非常に良い流れを感じたことが今回の開催の決断となりました。常識にとらわれていたら、この発想はなかったですし、思いついても出来なかったことです。様々な可能性を探り、お互いに協力し、自分の会社だけでは生み出せない相乗効果を狙っています。結果はどうなるかわかりませんが、コロナ禍だからこそ生まれた企画なので、しっかり取り組みます。

この2月の合同展をはじめ、今年は様々な会社と一緒に展示会が出来ればと考え、会社の一部をリフォーム致しました。会議などではずっと使っていた和室二間、約20畳なのですが、照明が暗く、商品を展示するのには向かないスペースでした。今回、照明を付け替え、スポットライトを入れ、たいへん使いやすくなったと思いますので、ご興味のある方は是非お声がけ下さいませ。

【常識にとらわれない創造を】していくことが、これからも続けられる、将来的に残れると思っています。今までがこうだったからとか、常識的にはこうでしょうとか、定石ではこういう方法とかは、通用しない世の中になりました。

昨年発表しました「はごろ木綿」も木綿の常識を打ち破ったからこそ、受け入れられているのだと感じます。絹のような見え方、着心地、木綿の手軽さ、扱いやすさが同居するという、画期的な商品であることが価値であるのだと思います。今までの常識では考えられない、定石を疑ってかかるとは言い過ぎかもですが、あの将棋の藤井聡太二冠もテレビのインタビューでそのように話されていました。定石、当たり前と言われている手の先に、掘り下げてみるともっと光る手があるようなお話しでした。レベルは全然違いますが、無い知恵を絞って、様々な挑戦をして行ければと思っています。

あまり詳しくないですが、昨年12月22日を機に「地」の時代から「風」の時代へ変わったと言われています。これからはオリジナリティ、センス、情報、波長といった、目に見えないものが重要視されるようになるそうです。そして、自分が好きなこと、自分の特異性を表現していくことが時代にフィットするための鍵だそうで、逆に、周りに批判されたくない、周りに認めてもらいたい、そういう他人軸の自己評価は風の時代に適していませんとのこと。そういう「風」の時代ですが、私に向いているんじゃないかなと勝手に思っています。何にしましても、変化が大きいのは間違いないので、しっかり見極めて乗り越えていきたいです。

新型コロナウィルスの1日も早い終息を願いながら、「ピンチをチャンスへ」変えるべく、【常識にとらわれない創造を】していきたいと思います。

本年も藤井絞を何卒よろしくお願い申し上げます。

藤井絞株式会社  藤井 浩一

2020年を振り返って

藤井絞は、2020年のすべての業務を先日終了致しました。今年も1年間、皆様方にはたいへんお世話になり、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

今年を振り返りますと、新型コロナウィルスの話しは避けて通れません。3月ぐらいから影響が出始め、弊社の期首の4月は緊急事態宣言の為、時短営業、そして休業と致しました。引き続き5月は、24()まで休業として、緊急事態宣言解除後の25()から通常営業に戻しました。実質約40日間の休業でしたので、新年度のスタートは散々たる結果でした。具体的には、4月から商戦が始まる浴衣が、東京オリンピックの中止をはじめ、祭りや花火大会、浴衣イベントの中止により、販売がたいへん難しい状況になりました。実需時期の大ブレーキは、想像できないレベルのものでした。もちろん、お得意先様におかれましても、弊社の商品の販売はたいへん厳しかったことと存じます。予定が入っていました展示会はすべてキャンセルでしたし、実行委員を務めています5月の東京キモノショーも中止になり、イベントもすべて無くなりました。その影響は、最大のきものイベントであります、10月のきものサローネにも及びました。どの業界も同じですが、きもの業界にとりましても、未曾有の事態でした。

これだけの事態でしたので、コロナ禍に対応することが不可欠となりました。経営基盤を見直し、補助金関係は取り、今後、必要となることを整え、そして投資することに従事しました。特に、動画、配信に対応する為に、会社全館のWiFi工事や、配信の為の機器を揃え、今まで以上のインターネットによるきものの紹介、販売方法に着手しました。濃厚接触であります「対面販売」から、非接触の「ネット販売」へ、コロナ禍でなければ思い切ることが出来ない取組みになりました。YouTubeInstagramZOOMなど、様々なSNSやアプリを駆使し、藤井絞のPRに努めました。藤井絞のYouTube、Facebook、Instagram、を添付しておきます。それぞれフォロー、応援、どうぞよろしくお願い致します。

YouTube「藤井絞チャンネル」https://www.youtube.com/channel/UCxzwC-0GCUL1lEhwmw0RKlA

 Facebook    https://www.facebook.com/fujiishibori.kyoto/

Instagram    藤井絞 https://www.instagram.com/kyoto_fujiishibori/

      個人アカウント shibori529    着姿をアップしています。

インターネットで出来る、置き換えられることがこんなにもあったとは、新しい発見でした。もちろんコロナがなければ気付かないし、変化も必要なかったでしょう。ファッションショー、ショッピング、展示会の告知、商品の紹介、接客など、リアルでしか成り立たないと思っていたものが、インターネットですべて成立することが分かり、今後にとって最も大きな武器となりました。新型コロナウィルスが収束すれば、コロナ前のリアルな対面販売にはいつでも戻れますが、リアル、リモートのどちらもできることで、販売方法の拡がりは何倍にもなると確信しました。来年はもっと積極的に取組み、今後の可能性をより模索していきたいと考えています。

緊急事態宣言解除後のお得意先様の展示会は、前述のブログで紹介しました通り、おかげさまで概ね好調です。きものを着る、出かけることを望んでいた方々に支えられ、今までとはどこか違う、きもの熱を感じています。お客様との接点が少なくなっていた中ですが、全国どこへお伺いしても、コロナを忘れるような温かい時間ばかりでした。お客様とこれまで以上の関係を築けたことは、今年最大の財産となりました。お世話になりました多くの皆様、ありがとうございました。

ざっと振り返りましたが、藤井絞の今年のスローガンは【積極的・能動的・自発的】でした。コロナ禍の中、社員がスローガン通り考えて動いてくれたこともありますし、出来なかったこと、足りなかったこともありますが、難しい状況の中、よく検討してくれたと思っています。会社にとって今、何が出来るのか、何が必要なのか、とにかくよく考えて行動して欲しいという旨を伝え続けました。SNSでの注文が増えたり、フォローが増えたりしたことは1番大きな結果でした。しかし、年始に書いていました社員の職人化は、コロナ禍の中、スタート出来ず、来年以降の課題です。例年とは違う考えでの【積極的・能動的・自発的】ですので、順応性、対応力の問われた1年となりました。培ったものが来年以降どう発揮出来るのか、楽しみです。

そして、今年はたくさんの方々との出会いもありました。何か必然的に引き合うような、そしてご縁がある、不思議な出会いが多い年でした。コロナ禍で出会えたからこそ価値がありますし、ヒントもいっぱい頂きました。そして、たくさんの皆様に助けて頂きました。お会いした皆様、共通して前向きで、コロナ禍をチャンスと捉えてらっしゃいます。その良い影響を受け、頭の中が加速度的に整理でき、やろうと思ったことを断行していけました。例年なら、お金かかるしやめておこうとか、時間ないしやめようとか躊躇していたことをほぼやりました。そういう意味では、コロナ禍だからやろう、そして出来たとも言え、とても良い結果となりました。ただし、本当に良い結果になるかどうかは来年以降だと思いますので、しっかり取り組みます。

先日、同業者とこんなやり取りがありました。1番売れにくい、必要性が少ない、それこそ不要不急のものをどうやって販売するかを考える。この理不尽な商売をド真剣にやってるって、凄いなと(笑)でもこのコロナ禍で、きものの仕事はとても有難く、人々の笑顔を作る仕事なんだと、再認識しました。そのきっかけは、オリジナル木綿きもの「はごろ木綿」でした。緊急事態宣言後、YouTubeで商品の特徴を説明したり、ネーミング募集したり、PRし続けました。そして、緊急事態宣言解除後から本格的に販売をはじめると、実際に素材の確認に来られたり、ご注文頂いたりする方がとても多く、展示会を牽引する商材になりました。きものを着て出かけにくい、冠婚葬祭でのフォーマルでの需要が少ない中、このようなカジュアルなきものを、このタイミングで本格的に展開できたことは、とてもラッキーでした。Instagramをはじめ、各種SNSで家でのきもの姿をアップする方が多くなり、この「はごろ木綿」は着心地が良いのはもちろんですが、家で洗えることもあり、『おうちできもの』のニーズを満たしていることも大きかったです。浴衣に引き続き、自然素材で洗えるきものを発表でき、今後、藤井絞の大きな柱になると確信しました。

はごろ木綿、たくさんお買い求め頂き、ありがとうございました。また着姿や感想を頂き、とても励みになりました。来年はもっと商品を充実させますので、楽しみにお待ち下さいませ。

いろいろと書いて参りましたが、この1回のブログで書ききれないぐらい、本当に激動の1年でした。たいへんでしたが、成長できたと自分で感じられた1年でもありました。このコロナ禍は会社や私にとって、大きな良い分岐点になりました。そして、これからのコロナ禍での藤井絞の決意表明を8月末にお得意先様にお送りしました。添付資料をご覧下さい。

 藤井絞・コロナ禍への対応 538A0F64-A210-41EB-88BA-9662CA1C34F5

たくさんのお問合せ、ご質問も頂きましたが、今までと同じようにやってはダメだと言われている以上、会社としての姿勢を示すことは、お得意先様、そして社員を守る為に必要なことだと判断しました。きもの業界も今までとは違う「ニューノーマル」な対応が必要となります。まだ未達のこともありますが、この方針に則り、進めていく所存ですので、どうぞご理解下さいませ。「ピンチをチャンスへ」常に前向きで積極的に取り組んでいければと思っています。

新型コロナウィルスの1日も早い収束と、皆様のご多幸を祈念し、今年最後のブログとさせて頂きます。来年も藤井絞を何卒よろしくお願い申し上げます。

どうぞよいお年をお迎えくださいませ。

藤井絞株式会社  藤井 浩一

藤井絞オリジナル木綿【はごろ木綿】

9月に入り、少しずつ秋の気配を感じるようになりました。コロナ禍の中、緊急事態宣言解除後より通常営業に戻し、夏が過ぎ去りました。

今夏は、東京オリンピックをはじめ、お祭りや花火大会、盆踊りなどが、ことごとく中止になり、外で浴衣を着る機会が少ない為、浴衣の販売も低調に終わりました。季節商品であります浴衣ですが、春から初夏に向けての実質2ヶ月にわたる販売機会の喪失はたいへん大きく、来年に向けてのものづくりに多大な影響を及ぼしています。

そんな中ですが、在宅勤務やテレワークにより、家できものを楽しむ方が増えたことは、今までにない動きであり、新しい市場の可能性を感じています。家できものを着た姿を各種SNSにアップし、コーディネートを楽しむ方が増えています。きもの仲間とのやり取りも活発で、一緒に出掛けられない、会えない状況でも、きものを通じてのコミュニティが成り立っている強さを感じます。「おうちきもの」や「おうちできもの」や、「おうちコーデ」、そして反対から読んだ造語「デーコちうお」など、ハッシュタグを付けた投稿は見る見るうちに増えていきました。私もその流れに乗り、毎日のように自分の着姿をInstagramにアップしています。shibori529で個人的にアップしていますので、よろしければご笑覧下さい。ちなみに、会社のアカウントは、kyoto_fujiishiboriで、主に商品をアップしていますのでそちらも併せてよろしくお願い致します。

先日、今年の浴衣販売の結果とコロナ禍のきものの動向について、京都新聞より取材を受けました。その記事がこちらです。

8月31日(月)の京都新聞朝刊の記事です。

8月31日(月)の京都新聞朝刊の記事です。

いろいろ書きましたが「家できものを着る」ということは、扱いやすさや気軽さや着方など、お出かけきものとは違うものを求めている方もいらっしゃるのではと想像しています。私自身、毎日きものですので『洗える』ということがとても重要で、この夏、極端だとは思いますが、絹のきものは2度しか着ませんでした。ですので、藤井絞の綿麻浴衣を単衣、夏物のきもののように着ている毎日でした。『家で洗える』ことは汗が気になる夏は必須です。そして家で着ることは、同時に家事をすることでもあり、扱いや汚れも気になります。やはり『家で洗える』ことが大きなポイントになります。弊社の綿麻浴衣も家で簡単に洗えるので、安心して買って下さるのだと思っています。

ですので「藤井絞」は、5月から9月までは綿麻を、夏単衣、夏物、浴衣、秋単衣と着回して頂き、洗える自然素材のきものとして、提案して参りました。今年度10周年を迎えるきものプロジェクトの『59kimono』も同じコンセプトですので、近年だいぶ浸透してきたと実感しています。暑い5月や6月や9月に、無理して袷や単衣の絹のきものを着ることはなく、気候や体調に合わせて選んで着ることが必要ではないでしょうか。きものを着ることが修行のようになってはいけないと思っています。ただし、TPOは大切ですので、お茶席や儀式で決まり事のある場面では、そのルールに従って着ることは必要です。普段着とそうでないきものは分けて考えるべきであると思っています。

私はフォーマルのきものは最近はすべて単衣仕立てにしています。黒紋付はじめ、お召のきものも単衣です。1年中の冠婚葬祭をきもので出席するためには、その方が合理的で、理にかなっていると気付きました。黒紋付を着ている時に羽織を脱ぐ場面は舞台以外では皆無でしょう。黒紋付を着ているという場面は、主催者であることがほとんどで、ほぼ挨拶があるか、それに準ずる立場であり、冷や汗どころではない緊張の連続で、少しでも暑さを凌ぎたいのではないでしょうか。同じく、お召のような男性のフォーマルも同じことが言えると思います。袷のきものを持ち、5月や6月、9月の為にわざわざ単衣を作るより、寒い時期に下着で調整し、単衣を着回す方が財布にもやさしいと考えています。羽裏や襦袢に力を入れているメーカーがこんなことを言うのは、自分で自分の首を絞めていることになるのですが、毎日きものを着るということは、そういう工夫も必要であるということです。異論もあると思いますが、よろしければ参考になさって下さい。

いろいろ書きましたが、ここからは、画期的なきもの素材が出来ましたことのご報告です。表題にありますように、藤井絞は『はごろ木綿』という木綿のきものを開発致しました。足掛け2年、求めていた照り感、風合い、落ち感、着やすさ、扱いやすさにようやく辿り着きました。元々は、前述の5月から9月の5ヶ月をターゲットにした浴衣が認知され、ご愛顧頂いていることにより、その反対の季節の10月から4月に着るきものを作れないかといった考えがスタートでした。コンセプトは【自然素材で家で洗えて、気軽に着られるのだけど、木綿に見えない着姿と着心地】です。従来の木綿の概念を変える素材を目指し、試織を重ねました。

これまで様々な先染めの木綿を着ましたが、捌きが悪かったり、広がったり、重かったり、洗える手軽さは魅力ですが、着心地に満足したことはありませんでした。ですので着やすく、着心地が良く、家で洗える素材が出来れば、浴衣と同じような市場は作れるのではと、数年前から考えていました。そこから試織をはじめ、実際に染めて着て検証し、改善点を次の試織で反映し、それをまた染めて着て、ようやく3回目の試織で、満足いく素材が出来ました。懸案事項であったネーミングをコロナ禍の中、SNSやYouTubeで募集し、100通近いご応募の中からコンセプトがわかり、親しみやすい【はごろ木綿】というネーミングに決定致しました。

ネーミングも決まり、商品も揃いましたので、9月に大体的に業者様向けに発表致しました。実はこの展示会の案内状に【はごろ木綿】を染めたハギレを同封し、お送り致しました。藤井絞始まって以来の試みでした。

結果、その光沢や感触、素材感を実際に確認しに来られる方が多く、コロナ禍の中、望外の活況となりました。「一度自分で着て試してみます」や「消費者の方が言ってたのはこれなんですね」や、「木綿には全く見えない」、「柔らかく着やすそう」など、とにかく評判が良かったです。しばらくぶりのお客様や、新しいことを模索しているお客様など、普段とは違う流れがあったことは狙い通りでした。引き合いも多く、藤井絞の新しい商材として、たいへん良い船出でした。これから様々な地域の呉服店様にて展開していくと思いますので、是非どちらかで手に取ってご覧頂きたいと切に願っております。

15年ほど前、藤井絞が綿麻の浴衣を作りはじめ、11年前のCMで弊社の浴衣を取り扱って頂き、世間に認知され、知られるようになりました。それ以降、浴衣は会社のヒット商品になりました。藤井絞=浴衣、というイメージが大きいですが、弊社の販売の金額構成は、浴衣は3分の1ほどで、あとは絹物の売上です。元来「京鹿の子絞」は絹に施す技術であり、綿麻に展開するのは本流ではありません。しかし弊社が本流にこだわり続けていたら、今は無かったですし、辞めていたかもと正直思っています。

売れる売れないは結果の話しであり、たまたまCMという大ラッキーには恵まれましたが、生地に対するこだわりを追求し、仕上げに対する妥協を一切せずに、自分達が納得いくきものを追い求めたことが認知され、10年を越えた今でも市場に存在する証しであると思っています。しかし何よりも売れたことにより、職人さんの仕事を年間通じて絶やすことなく、作り続けられたことが1番大きな結果なのです。正直、絹物の仕事の何倍もの量の綿麻の仕事を創造できたことが、最も嬉しく、自負するところであります。もっと言いますと、綿麻の仕事が作れたことで、未来の職人の育成もしやすくなりました。すべて絹物で育成となると金額的なリスクが高く、また仕事量も少ない為、技術や技法を覚える機会に乏しく、果ては食べられないという結果で、続かないという結末を迎えるのは容易に想像できます。浴衣の仕事をたくさんこなすことで技術、技法を習得し、慣れたところで絹に発展させていく。「仕事を作れた」ことで、未来の職人を育成する可能性が広がりました。これが一番大きなことなのです。絹のきものの方が単価も高く、会社や業界としては、絹がたくさん売れるのに越したことはありません。しかし、技術や技法を絹にだけ施すことにこだわっていたら、きものの未来はありません。京都は絹の文化ですが、絹=良い物、絹以外=安物という考えは、時代に沿っていないのではないでしょうか。

新型コロナウィルスの収束がないと、冠婚葬祭の規模は縮小され、パーティーなどの開催も難しく、絹のきもの、フォーマルのきものを着る場面、需要の回復は期待できません。たいへん残念ですが、厳しい現実です。

その現状を踏まえた上で、今回の【はごろ木綿】が浴衣のように支持され、新たな市場を獲得出来れば、また職人さん達の仕事を作ることができます。【はごろ木綿】は1点から別誂えできる為、在庫を販売するよりも仕事量は増えますが、お客様の満足度は高くなる画期的なきものなのです。【はごろ木綿】の特長を書きましたものをご覧下さい。

藤井絞オリジナル木綿【はごろ木綿】の特長と商品

藤井絞オリジナル木綿【はごろ木綿】の特長と商品

最後に、もうすでに【はごろ木綿】を実際に作られた方々の感想を。

「はごろ木綿は木綿だけど木綿じゃない。今まで出会った木綿の中で最高です。」

「今までにない着心地 皺にならない 落ち感あり。」

「柔らかくて、袖の落ち感は絹みたいで素敵です。」

 

これからの【はごろ木綿】に是非ご期待下さい!