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2023年年頭所感

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新年明けましておめでとうございます。旧年中はたいへんお世話になり、ありがとうございました。「藤井絞」は先日1/4が仕事始めとなりました。本年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

コロナ禍での行動制限が解除され、徐々に日常が戻って来ました。昨年はそれに伴い、コロナ禍の3年間の中では随分と商売自体も復活の兆しが見られました。ここ数年は人との接触が制限され、きものビジネスはとても難しい状況に置かれました。しかしその環境の中、SNSを駆使し、動画を活用し、様々な方々との接点が持てるようになりました。そしてそれが商売に繋がり、新たな伝達手段、販売方法として確立しました。今年からは完全にwithコロナでの日常の中、どのような状況で進んでいくのか、しっかりとした取組みがより必要となってきます。

そこで、今年の藤井絞のスローガンは【情熱と執念を持って】とします。コロナ禍では非対面が続き、画面越しの対応が増えました。「情熱」をかけてはいますが、熱が伝わりにくい状況があり、今までとは違うもどかしさなどがありました。今後はほぼ日常が戻ると思いますので、今までより熱い「情熱」を持って、様々な展示会、イベントに臨みます。そして「情熱」を持ち続け、結果に繋がるように取り組むことが必要です。そこに「執念」を持ってやり切る姿勢が大切かと。

コロナ禍で、どこか諦めムードのような、自分達のせいでは無いので仕方がないという風潮が続きました。一昨年も書きましたが、飽きのようなものもありました。コロナ禍は「情熱」を奪い、何が何でもという「執念」のようなものを忘れさせる大きな事象でした。IT化が進んだことにより、生の熱さが失われました。ですので、その熱さを取り戻す1年にします。

今年は【情熱と執念を持って】様々なことに取り組みます。アフターコロナの1年目。この1年で浮上の目処をつけないと、今後浮かび上がるのは難しいと感じています。毎年言っていますが、この1年が本当の大きな岐路になる気がしています。「藤井絞」が良い、悪い、どちらに行くのかを占う1年。まず自分達の力で出来ることを【情熱】を持って取り組み、【執念】を持って達成する。熱い思いを持ち続け、愚直にこの1年を乗り切りたいと考えています。

それでは今年も「藤井絞」を何卒よろしく願い申し上げます。

藤井絞株式会社

藤井 浩一

2022年を振り返って

皆様、大変ご無沙汰しております。恥ずかしながら、新年以来、大晦日に今年2回目の投稿です。

新年に記した今年のスローガンは【挑戦】でした。コロナ禍は依然続いていますが、生活様式を含め対応が少しずつ緩和され、活動が活発になってきました。【挑戦】ということで、様々なイベント、展示会に、とにかく参加し続けた1年でした。参加できること、呼んで頂ける喜びを感じた1年でもありました。多くの方々とお会いし、また大規模なパーティーなどの開催も始まり、対面での交流の楽しさ、大切さを改めて認識した日々でした。

とにかく「参加する」ことで、きものの熱量を感じたい一心でした。「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の期間が長く、出かけにくい、リアルに会えない、制限が多いなどの縛りが多かった昨年に比べ、今年は展示会、イベントの開催が増え、多くの方がアクセルを踏み出した1年でした。その波に乗ろうと、参加し続けました。

大きなイベントとしましては、5月、3年ぶりに開催されました「東京キモノショー」、昨年に引き続き東京国際フォーラムで11月に開催されました「きものサローネ」と、春秋の2大きものイベントが3年ぶりの揃い踏みとなりました。どちらも規模を拡大し、そして多くの来場者に恵まれ、熱いきもの熱を感じたイベントになりました。私は2つのイベントで、共に実行委員をさせて頂いており、主催者側でもあり、参加者でもあり、様々な立場で携われることに喜びを感じています。特に「きものサローネ」は開催10年という節目を迎え、体制も変わり、感慨深いものがありました。ステージイベントの『2023年夏先取り!新作夏物特集!!』というファッションショーは、私の発案で企画したのですが、おかげさまで、多くのメーカー、ブランドにご参加、ご協力を頂き、開催することが出来ました。ずっと前からやりたかった企画に【挑戦】した結果、想像していたより遥かに良いショーになり、満足度の高い成果が得られました。こちらはまた機会があれば、是非やりたいと思っています。 

さて、今年の展示会の傾向でしたが、初めてや、そして数年ぶりに個展としてお取扱い頂く呉服店様が例年より多い印象でした。また百貨店様での個展も多く開催して頂きました。この理由は明確で、弊社オリジナルの木綿きもの「はごろ木綿」への注目が高まったことによりオファーが増えました。とにかく柔らかい、絹のような落ち感があり、着やすい。光沢があり、木綿に見えない。そして、家で洗える。と、今までの木綿きものの概念を覆すような新しいきものの提案ですので、今までのものと違うと、わかりやすいことが受け入れられたのだと思います。この「はごろ木綿」ですが、カジュアルきもので有名なきもの雑誌「七緒」の『新しい木綿』特集でも今秋に取り上げて頂き、より一層、注目度が増しました。体感で25℃以下ぐらいからの気候から着るもので、大体、秋10月〜春4月までの7ヶ月間の着用を推奨しています。とは言いましても、体感は人それぞれですので、自由にお召し下さい。という私も、今年は6月の初めまで着ていました。

この「はごろ木綿」もある意味【挑戦】でした。構想からすると、7,8年。真剣に取り組んで3年を費やして作り上げた思い入れのある商品です。毎日きものを着ている自分自身が良いと感じるものですので、消費者の皆様には、良さをより感じて頂けると自負しています。実は、本心は「正絹」を着て頂きたいですし「正絹」に勝るものはありません。しかし、ニーズは「正絹」ばかりでは無くなってきています。コロナ禍で考えも着方も随分と変わりました。そこに合致しているきものが「はごろ木綿」だと考えています。今後も新柄、新色、提案を増やしていきますので、是非ご期待下さい。「はごろ木綿」をまだ見たことがない、触ったことがないという方でご興味があります方は、弊社のFacebookInstagramで展示会情報をご覧になり、是非どちらかでご確認下さい。よろしくお願い致します。

今年は「祇園祭」がコロナ禍前のように開催されたことも明るいニュースでした。後祭で『鷹山』の196年ぶりの復活も大きな話題となりました。弊社へお越し下さいましたお客様も多く、何か懐かしい感覚になりました。やはり祭は賑やかで熱くないと盛り上がりませんね。今年は、全国の各行事の開催の有無が分かれました。来年こそはどの花火大会やお祭りも開催されますよう、切に願っております。

実は、毎年スイスイ書ける締めのブログなのですが、今年は全然進まないのです。なんでだろうと考えていましたら、最近Facebookでの投稿をほとんどしていないなぁと。書く力、文章にする力、まとめる能力が衰えているなと感じました。Instagramでは毎日のようにきものの着姿を投稿しておりますが、告知が多く、考えを述べることは少ない為、こんな状況になってるのかと。私は、FacebookInstagramtwitter、ブログ、あとClubhouseとやっていて、それぞれ役割が違いますが、今の熱量は、InstagramClubhouseにあります。コロナ禍で始めたこの2つのものが、自分の中でしっかり根付いたと感じています。元来、飽き性なので、よく続いているなぁと自分でも不思議ですが。来年はもっと書けるように精進したいと思います。各SNSのアカウント、添付しておきます。是非フォロー願います。

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【挑戦】を掲げて走った1年。会社は一進一退の状況で、コロナ禍前まで戻るにはまだまだ厳しい内容です。ただ正直、戻ることはないですし、内容が変わってきてますので、単純に比較するのは違うと考えています。コロナ禍前との比較ではなく、新しい基準、考えで経営していくことがこれからは大切かと。もちろん「絞り染め」を産業として未来へ繋げる為、様々な【挑戦】は続けていく所存です。

告知ですが、新年早々に「東京初市」と「東京浴衣展」がございます。沢山の方々とお会い出来ますよう、心よりお待ちしています。

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今年もたいへんお世話になり、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。来年も藤井絞をご愛顧賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

それでは皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。

藤井絞株式会社

藤井 浩一

2022年年頭所感

今年の干支「虎」の名古屋帯の画像です。

今年の干支「虎」の名古屋帯の画像です。

新年明けましておめでとうございます。旧年中はたいへんお世話になり、ありがとうございました。「藤井絞」は本日1/5が仕事始めとなります。本年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

昨年末のブログにて書きましたように、2021年は会社にとって、そして自分自身にとって、あまり良い年ではなかったと感じています。コロナ禍の飽きのようなものにはまってしまい、一昨年のような情熱を持って、対応することが出来ませんでした。ですので、今年は一昨年にいろいろ考え、2年間かけて仕掛けたことが花開く年にしたいと考えています。

ということで、2022年のスローガンは【挑戦】とします。今年はコロナ禍が一段落し、経済活動、普段の生活がコロナ禍前の日常に戻っていく年になるでしょう。【挑戦】、シンプルではありますが、日常に戻っていく波を捕まえられるよう、様々な【挑戦】をしていこうと決めました。

昨年12月、「京都カジュアルキモノ展」という企画に初めて出展しました。24社ものの出展者があり、『藤井絞』は1番大きなブースを借り、『はごろ木綿』を中心に展開致しました。数年前よりやっていた別の合同展が無かったことにより出展を決めたのですが、来場される業者様の顔ぶれが、今までと全く違うことに驚きました。そして、まだまだお取引先はあるんだなぁと感じる、大変良いきっかけを頂いた、充実した展示会となりました。これを踏まえ、4月も「京都カジュアルキモノ展」への出展を決めました。浴衣の実需が始まる初夏に向けて、良いタイミングの時期であると感じています。昨年、浴衣の実需時期が盛り上がらなかったことを踏まえると、ここはチャンスの展示会になりそうです。良い結果が出せるよう、しっかり取り組みます。

場所を変える、視点を変える、組合せを変える。新しい取組みをする時に大切なことですが、『藤井絞』は新年早々、様々な展示会に出展致します。まず最初は、1/6,7に恒例となっています「和の風〜東京初市七社合同展」を、日本橋『綿商会館』にて、絹物を中心に発表致します。染、織、帯、小物のこだわりの専門店が集います。毎年、早くから業者様がいらっしゃる会であり、1年を占うスタートの会です。綿商会館の他のフロアでも、京都の様々な会社同士が組み合わさり出展されていますので、いろいろな物が一堂に見られる機会です。業者の皆様、是非お越し下さいませ。

その後すぐの1/8,9、同じ『綿商会館』の別フロアにて、「東京浴衣展」を開催致します。数年前までは、その年の最初の新作浴衣発表は、2月初めの京都だったのですが、「東京浴衣ウィーク」という浴衣を東京で一斉に発表する機会を知り、そこに合わせ、発表するようになりました。例年「東京浴衣ウィーク」は、成人式後、三連休明けの火曜日がスタートになるのですが、その前哨戦の三連休の土日に開催致します。土日の開催は、業者様がお客様をお連れしやすく、仕入れリスクを軽減出来るメリットがあります。コロナ禍で弱くなった浴衣需要ですので、1点でもたくさん販売したい我々と、販売する為の在庫を出来るだけ少なくしたい業者様との思いが合致した、展示会だと言えます。何回も書いていますが「藤井絞」は、直接の小売販売は致しません。必ずどちらかの業者様を介した販売とさせて頂いています。ですので、消費者の皆様も是非お問合せの上、ご来場下さい。心よりお待ちしています。

2回に渡る東京浴衣展の案内状です。

2回に渡る東京浴衣展の案内状です。

引き続き、1/10,11,123日間、『田源』様に場所を変え「kimono mariage」という企画に参加します。こちら、昨年始まった企画でありますが、今年12社に出展が増え、大きくなっています。初出展の弊社としましては、新鮮で楽しいものになるだろうと期待しています。こちらも業者様、消費者様が混在した展示会となりますので、弊社に関しましては「浴衣展」同様のルールで出展しますので、ご了承下さいませ。皆様のお越しをお待ちしています。

「kimono mariage」藤井絞初出展の展示会です。

「kimono mariage」藤井絞初出展の展示会です。

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宣伝ばかりになりましたが、コロナ禍の緊急事態宣言下では、集客の為の告知、宣伝が中々出来ませんでした。今年、どのようになるかわかりませんが、昨年掲げた『リベンジ浴衣』に再び取組みます。そのスタートがこの「東京浴衣展」と「kimono mariage」になります。コロナ禍で、着物や浴衣が着にくい2年間で、業者様におかれましても厳しい状況が続いていたことと思います。今年はその反動で、飛躍の年になれば有難いです。

今年は、一昨年、昨年とお休みしていました「東京キモノショー」、そして昨年秋に開催され、成功裡に終わった「きものサローネ」の両方が開催される予定です。コロナ禍次第ではありますが、お祭りや花火大会なども、開催されるのではないでしょうか。京都に関して言えば「祇園祭」は、『鷹山』という休み山が約200年ぶりに復興することもあり、山鉾巡行が行われることを切に願っております。

様々な展示会、イベントが行われる1年になると思います。「藤井絞」は出来るだけ出展、参加を積極的にやって行きます。【挑戦】はその思いの表れであり、リアル含め、ネットを使った告知や販売も、2年間で培ったものをしっかり実に結びつけたいと思います。

弊社もですが、様々な補助金関係で緩和されていた状況が、今年は補助金の守りがなくなり、これからは何も後ろ盾がなく経営していくことになります。きもの業界に関して言えば、倒産や廃業、統合、買収などが今まで以上に増えてくるようになるでしょう。これからの淘汰に巻き込まれない為にも、常に【挑戦】の心を忘れず、「藤井絞」らしくあり続けたいと決意致しました。

これからも難しい状況は続くと思いますが、今こそ、川上、川中、川下の連携が、より大切です。様々な情報交換を密に行い、きもの業界を盛り上げていく一翼を担えれば、やり甲斐も大きくなります。そんな1年にし、諦めず、腐らず、飽きずに【挑戦】し続けます。

今年も1年、「藤井絞」を何卒よろしくお願い申し上げます。

藤井絞株式会社 藤井浩一

2021年を振り返って

大変ご無沙汰しております。今年のブログも年始と年末と2回の投稿となってしまいました。年末のブログ、なぜか今年は書く気が乗らず、大晦日になってしまいましたこと、ダメだなぁと感じています。

ダメな原因は、2年目のコロナ禍に飽きた自分です。昨年は何か分からないものが来て、それに立ち向かってやろうと決め、いろいろ仕掛け、取り組みました。新しいこともしましたので、楽しく、やり甲斐もありました。しかし、今年は大きく新たな手が打てないまま、1年間を過ごし、まともにコロナ禍の影響を受ける形となりました。いつまで続くか分からない「緊急事態宣言」に、あまり感じてはいませんでしたが、自分の力だけではどうしようもない、どこか諦めムードのようなものがありました。

実は昨年は、5月末の緊急事態宣言解除後の特需があり、結果6月以降、前年度決算の3月までの10ヶ月はそんなに悪くなく、4月からの今年度は何とか持ち直すのではないかと、年始の段階では予想していました。しかし蓋を開けてみれば、ずっと続く緊急事態宣言の慣れのようなものに巻かれ、お客様は、昨年買った浴衣や着物を着る場面が無く、まだ着ていなくて今年は買わずとも良いという雰囲気がものすごくありました。その雰囲気に飲まれた感が、弊社も、多くのお得意先様にもあったように感じています。厳しい現実でした。

そのような状況でしたが、今年は参加しているプロジェクト【59kimono】の10周年ということがあり、参画されている13社の呉服店の【ご当地59kimono】を作る企画があり、大いに盛り上がりました。リピートがとてもたくさん付いたところもあり大変でしたが、多くの皆様に喜んで頂いたと感じています。浴衣商戦が厳しい中、一筋の光明でした。

https://www.facebook.com/59kimonogokkyuukimono/

あと、今年初めから出て来ました【Clubnouse】も、一つのやり甲斐となりました。2月より【きものラジオ・藤井絞4代目が聞く】という配信を、毎週日曜日21時半からしており、過去28回、26名の、着物業界のゲストをお迎えし、様々なお話しをお聞きするということを続けて参りました。そして、7月から10月末までは【きものサローネ2021】の告知の為の配信を続けました。おかげさまで多くの皆様と新しいコミュニケーションを取ることができ、有益に活用させて頂いています。【Clubnouse】、オワコンだと言われてますが、使い方によってはまだまだおもしろいツールではないかと思っています。いつまで続くかですが、まだもうしばらくしようかなと考えていますので、よろしければ下のURLからチェックしてみて下さい。

https://www.clubhouse.com/@shibori529

そして今年は、なんと言いましても、緊急事態宣言解除後に開催されました【きものサローネ2021】です。2年ぶり、そして場所を日本橋より有楽町の「東京国際フォーラム」に移しての初めての開催でした。実行委員として、ZOOM会議を中心に運営を考え、コロナ禍でのイベントの開催に頭を悩ませました。結果、望外の多くの来場者に恵まれ、成功裏に終わりました。大変な状況でしたが、2年ぶりの開催という思い入れもあり、今までで1番充実した手応えを感じた【きものサローネ】になりました。その中で大変お世話になっております「仕立の店 藤工房」様のブースによる販売で、きものサローネ史上過去最高の売上を記録したことは、大変な驚きであり、自信となりました。

きものサローネでは弊社には人手が無かった為、「藤井絞」では早々にブース出展は諦めていました。そんな中、「仕立の店 藤工房」の加藤社長のお取り計らいにより、藤井絞の『はごろ木綿』を全面的にお扱い頂くことになりました。SNSを駆使した告知、且つ、直前のYouTubeによるコーディネート提案など、様々なことを仕掛け、皆様にお伝えし続けました。結果、イベント開始早々より『はごろ木綿』を見たい、触りたいという方が殺到しました。わずか2畳ほどのスペース、それも立っての説明で、こんなにお求め頂けるのか、有難いのと同時に、今までの着物の販売の概念が変わった経験でした。と言いますのも『はごろ木綿』は決して安くなく、むしろ木綿としては、すごく高価な商材なので、普段は座って、丁寧に接客してお求め頂ける販売しかないもの、と考えていました。それが立っての接客で、飛ぶようにお求め頂ける。手前味噌ですが、商品の良さ、強さを感じた瞬間で、とても幸せでした。また、会場にも『はごろ木綿』を着て来て下さる方が多く、たくさんの「良い」という感想を頂戴したことも、大きな励み、自信になりました。コロナ禍の昨年9月に大々的に発表した『はごろ木綿』。1年間で、藤井絞を牽引するヒット商品に育ちました。コロナ禍があったからこそ、注目された商品であり、自宅で洗える、木綿に見えない、そして絹の着心地に近い、という特性が、より光ったのではないでしょうか。お求め頂きました皆様、本当にありがとうございました。

今年のスローガン【常識にとらわれない創造を】でしたが、最初に書いていますようにコロナ禍慣れのようなものに浮かされ、大きな創造は出来ませんでした。年始に書いています「ECサイトの構築」もまだ進んでおらず、全体的に熱が冷めた1年で、振り返ってみると自分自身ものすごく不本意で、スランプと言っていい年でした。そんな中、Facebookには書きましたが、最近、私の2人の師匠がお亡くなりになりました。とても悲しく、切なく、無念です。ほんと、こんなに泣けるのかというぐらい泣きました。お二人には、どんなに感謝してもしきれないほど、愛情と情熱を持って、私を導いて下さいました。その内容はFacebookに記してあります。今年、最高の数の「いいね」を頂いた投稿になりました。URLを添付致します。大変長文ですが、よろしければお読み下さい。

https://www.facebook.com/100002017490678/posts/4811176658959536/

両極なお二人でしたが、総じて言えるのは、お二人とも明るく、前向きで、切替えの早い方でした。仕方がない、さぁ次と。コロナ禍に飽きていたダメな自分を叱咤激励する、師匠の最後の教えだった気がします。

師匠を亡くした私は、先日50歳の節目を迎えました。来年こそは、コロナ禍や他の要因があろうが、跳ね返す気持ちで臨みます。大変お世話になった師匠の教えを胸に、挑戦します。

今年も大変お世話になり、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。来年も「藤井絞」を何卒よろしくお願い申し上げます。尚、新年1月5日(水)より営業となります。

それでは皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。

 

藤井絞株式会社 藤井浩一

 

2021年年頭所感

新年明けましておめでとうございます。旧年中はたいへんお世話になり、ありがとうございました。本年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

今年の年賀状

今年の年賀状

2021年、藤井絞は明日5日より始業しておりますが、一足先にブログをアップ致しました。例年、平日なら4日に年始挨拶回り、挨拶をお受けするのですが、コロナ禍の為、中止とさせて頂きました。年末年始と新型コロナウィルスの陽性者が一気に増え、より強い自粛要請が求められる状況になりましたので、良い判断だったと思っています。新年にはなりましたが、お祭りムードのようなものは何も感じることが出来ず、何か淡々とした新年でした。そんな中でしたが、嬉しいことにきもの業界誌の新年号に取り上げて頂きましたので、その記事を添付致します。一つは「月刊ステイタスマーケティング」と、もう一つは「月刊アレコレ」に掲載されたものです。

月刊ステータスマーケティングの新春トップインタビューにて

月刊ステータスマーケティングの新春トップインタビューにて

「月刊アレコレ」のきもの男子にて

「月刊アレコレ」のきもの男子にて

年末のブログにより、いろいろと振り返りはしましたが、結果「あきらめない」ことにより好転したことが多くあり、挑戦出来た年でした。起こってしまったものをしっかり受け止め、その上で出来る事を考える、最善を尽くすというように努めました。今出来る方法で、そして新しい方法でお客様にアプローチする術も得ました。リモート接客や商品紹介などは、直接会わずとも出来る方法なので、今後も続けて行きます。ご要望のある方は、呉服店様を通じ、ご連絡下さいませ。お待ちしております。

新型コロナウィルスにより、当たり前のことが出来なくなり、変化を求められるようになりました。そして劇的な変化に対応していかないと、どんどん疲弊していく状況に追い込まれる、とても厳しく難しい時代になりました。今までと同じ考え、行動では乗り越えられない難局です。それを踏まえ、藤井絞の今年のスローガンは【常識にとらわれない創造を】と致します。

きもの業界を取り巻く環境は、冠婚葬祭や成人式の中止、きものイベントの中止など、きものを着る機会の減少により、購買理由や意欲も減少しています。至極当然のことで、コロナ禍の中、残念ながら、きものは不要不急のものと言えます。それでも欲しい、着たいと思って頂く方はまだまだいらっしゃいます。特にリモートワークなどで、お家できものを着る方が増え、各種SNSでは、毎日のように着姿をアップされています。Instagramでは「おうちきもの」「おうちできもの」「デーコちうお」などの#タグで検索してみて下さい。では、そういう方々にアプローチする方法は、どのようなものになるのでしょうか。今までと同じようにの展示会は開催しにくいですし、会いに行くことも憚られます。ですので、これまで以上にSNSを中心としたインターネットでの発信が、大きく影響していきます。対面ではない商品紹介をより洗練させて、取り組みます。特に2月初めは「浴衣」の発表会もありますので、新しい発信を試してみたいと思っています。

年末のブログで添付しました「藤井絞の取組み」の中で書いています『BtoBECサイト構築』は、昨年出来ませんでしたので、4月の来年度に向けての課題としてあります。呉服店様とのオンラインでの商品照会により、ピンポイントで商品の選定が出来たり、消費者の皆様へ角度の高い商品提案も可能になるという、画期的なシステムです。新作情報や商品の製作動画配信、商品画像の共有、ブログの配信などをご覧頂く予定です。有料会員にはなりますが、たいへん便利でコロナ禍に対応した新しいシステムにしようと考えています。呉服店の皆様、詳細決まりましたらご案内致しますので、是非ご検討下さいませ。

今年のスローガン【常識にとらわれない創造を】ということでは、今年は様々なコラボ展示会を企画していきます。まず東京初市は例年通りですので、その案内状をご覧下さい。

東京初市案内状

東京初市案内状

そして、その次の週「東京浴衣ウィーク」の112()から14()までの3日間、東京人形町にあります、浴衣メーカーの雄「三勝」様にて、『浴衣合同展』を初めて開催致します。木村株式会社様とも合同なので、3社合同展となります。「東京浴衣ウィーク」にしっかりと当てた時期、又たいへん良い立地にある場所で開催出来ることは、大きな可能性を感じています。お互い浴衣メインで発表しますので、競合や選択もあり、普通はしないと思います。しかし、昨年のコロナ禍による浴衣需要の減退が大きく、同じ方法で発表してもなかなか難しいので、ひとつの挑戦として取り組みます。その案内状です。

東京・京都の浴衣合同展

東京・京都の浴衣合同展

今回のテーマは【リベンジ浴衣】です。コロナ禍で自粛が続いた分、消費に跳ね返った「リベンジ消費」を模しました。これは同業の方で、昨年売れなかった分、2年分販売出来るんじゃないかなという考えを仰った方がいまして、前向きで素敵な考えだなと思い、期待も込めて【リベンジ浴衣】というテーマに致しました。

そして案内状にありますよう、京都2月の浴衣展も弊社にて「三勝」様とご一緒することになりました。これは、昨年12月に弊社にて、5社合同で開催しました『きもの道楽展in京町家』がヒントになりました。お互いの相乗効果で、お客様の往来が多くなり、新しいお取引や未来に向けたお話しなどがあり、非常に良い流れを感じたことが今回の開催の決断となりました。常識にとらわれていたら、この発想はなかったですし、思いついても出来なかったことです。様々な可能性を探り、お互いに協力し、自分の会社だけでは生み出せない相乗効果を狙っています。結果はどうなるかわかりませんが、コロナ禍だからこそ生まれた企画なので、しっかり取り組みます。

この2月の合同展をはじめ、今年は様々な会社と一緒に展示会が出来ればと考え、会社の一部をリフォーム致しました。会議などではずっと使っていた和室二間、約20畳なのですが、照明が暗く、商品を展示するのには向かないスペースでした。今回、照明を付け替え、スポットライトを入れ、たいへん使いやすくなったと思いますので、ご興味のある方は是非お声がけ下さいませ。

【常識にとらわれない創造を】していくことが、これからも続けられる、将来的に残れると思っています。今までがこうだったからとか、常識的にはこうでしょうとか、定石ではこういう方法とかは、通用しない世の中になりました。

昨年発表しました「はごろ木綿」も木綿の常識を打ち破ったからこそ、受け入れられているのだと感じます。絹のような見え方、着心地、木綿の手軽さ、扱いやすさが同居するという、画期的な商品であることが価値であるのだと思います。今までの常識では考えられない、定石を疑ってかかるとは言い過ぎかもですが、あの将棋の藤井聡太二冠もテレビのインタビューでそのように話されていました。定石、当たり前と言われている手の先に、掘り下げてみるともっと光る手があるようなお話しでした。レベルは全然違いますが、無い知恵を絞って、様々な挑戦をして行ければと思っています。

あまり詳しくないですが、昨年12月22日を機に「地」の時代から「風」の時代へ変わったと言われています。これからはオリジナリティ、センス、情報、波長といった、目に見えないものが重要視されるようになるそうです。そして、自分が好きなこと、自分の特異性を表現していくことが時代にフィットするための鍵だそうで、逆に、周りに批判されたくない、周りに認めてもらいたい、そういう他人軸の自己評価は風の時代に適していませんとのこと。そういう「風」の時代ですが、私に向いているんじゃないかなと勝手に思っています。何にしましても、変化が大きいのは間違いないので、しっかり見極めて乗り越えていきたいです。

新型コロナウィルスの1日も早い終息を願いながら、「ピンチをチャンスへ」変えるべく、【常識にとらわれない創造を】していきたいと思います。

本年も藤井絞を何卒よろしくお願い申し上げます。

藤井絞株式会社  藤井 浩一